試算結果の使い方
毎月の積立額を家計に無理なく組み込めるかを確かめたうえで、期間や収益率、費用の前提を変えたときに結果の幅がどう変わるかを見てみましょう。
この計算が示すこと
- 複利では、元本に加えて、それまでに生じた運用益にも次の収益が積み上がります。将来の残高を左右するのは想定収益率だけではありません。毎月いくら積み立てられるか、その積立を何年続けられるかも同じくらい重要です。
- このシミュレーターでは、毎月の積立額を残高に加えたうえで、選択した月次・四半期・年次のタイミングで収益率を反映します。月初に積み立てる前提のため、月末入金や不定期の追加投資を行う商品では、年間収益率が同じでも残高の推移は変わります。
- 「税引後残高」は、利益が出た部分に入力した税率を単純にかけた比較用の試算です。表示通貨を変えても、居住地や口座区分、税務上の国・地域まで切り替わるわけではありません。申告税額や実際の受取額としては使えません。
- 積立計画を見直すときは、大きく見える予想残高だけでなく、拠出元本、下振れ時の残高、手数料による差、インフレ調整後の購買力を並べて確認します。毎月の積立が生活費や予備資金を圧迫するなら、想定収益率を上げるのではなく、積立額や期間、目標を調整して再計算しましょう。
計算式と手順
複利を計算する月:B_m = (B_(m-1) + C) × (1 + r / n)
複利計算に使う記号と、このシミュレーターでの意味| 記号 | 変数 | 意味と単位 |
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B_m | 複利計算後の残高 | m月目の積立と、その月に該当する期間収益率を反映した金額 |
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B_(m-1) | 直前の残高 | 前月までに積み立てた元本と運用益の合計 |
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C | 毎月の積立額 | 毎月同じタイミングで追加するものとして入力した金額 |
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r | 年間収益率 | 入力した想定年間収益率を100で割った値。将来の収益を約束する利率ではない |
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n | 年間の複利回数 | 月次は12回、四半期は4回、年次は1回 |
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t | 運用期間 | 入力した年数。毎月の積立回数は12 × t |
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P_total | 拠出元本の合計 | 初期投資額 + 毎月の積立額 × 12 × t |
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τ | 税率の仮定 | 計算上の利益がプラスの場合だけ使う、変更可能な単純税率 |
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f | 年間手数料率 | 手数料の影響を見るためにrから差し引く比率 |
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i | インフレ率 | 税引後の名目残高を現在の購買力に換算するときの年間比率 |
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- 初期投資額を出発点にして、各月の収益率を反映する前にCを加えます。
- 選択した月次・四半期・年次の計算時点で、その時点の残高にr / nをかけます。
- 最終残高から拠出元本の合計を引き、利益がプラスの場合だけτを反映します。
- 手数料の比較ではr - fに置き換えて同じ条件で再計算し、実質購買力は税引後名目残高を(1 + i)^tで割って求めます。
- 下振れ・基準・上振れは、入力した収益率を2ポイント下げた場合、そのままの場合、2ポイント上げた場合の3通りで計算します。
計算例
例1:初期資金に毎月の積立を加えて20年間運用する
初期投資額を1,000万KRW、毎月の積立額を50万KRWとし、年間5%を月次複利で20年間計算します。税率15.4%、年間手数料0.3%、インフレ率2%は、いずれも画面で変更できる比較用の前提です。
例1の入力条件| 項目 | 入力または結果 |
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| 初期投資額 | 10,000,000 KRW |
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| 毎月の積立額 | 500,000 KRW |
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| 想定年間収益率 | 5% |
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| 運用期間 | 20年 |
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| 複利計算の頻度 | 毎月 |
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| 変更可能な税率の仮定 | 15.4% |
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| 年間手数料率 | 0.3% |
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| インフレ率の仮定 | 2% |
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| 表示通貨 | KRW |
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例1の試算結果| 項目 | 入力または結果 |
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| 拠出元本の合計 | 130,000,000 KRW |
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| 税率の仮定を反映した残高 | 217,560,625 KRW |
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| 現在の購買力に換算した残高 | 146,412,064 KRW |
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| 手数料控除後の収益率で再計算した残高 | 210,266,435 KRW |
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拠出元本と税引後名目残高の差だけでなく、現在の購買力に換算した金額と、手数料を見込んだ再計算額も並べて確認します。この条件では年間0.3%の手数料を見込むと税引後で約7,294,190 KRWの差が生じますが、将来の結果を予測する数字ではありません。
例2:初期資金なしで毎月の積立から始める
初期投資額を0、毎月の積立額を30万KRWとし、年間4%を月次複利で10年間計算します。例1より期間と積立額が小さいため、自分で積み立てた元本と費用の影響を分けて見やすいケースです。
例2の入力条件| 項目 | 入力または結果 |
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| 初期投資額 | 0 KRW |
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| 毎月の積立額 | 300,000 KRW |
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| 想定年間収益率 | 4% |
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| 運用期間 | 10年 |
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| 複利計算の頻度 | 毎月 |
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| 変更可能な税率の仮定 | 15.4% |
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| 年間手数料率 | 0.2% |
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| インフレ率の仮定 | 2% |
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| 表示通貨 | KRW |
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例2の試算結果| 項目 | 入力または結果 |
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| 拠出元本の合計 | 36,000,000 KRW |
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| 税率の仮定を反映した残高 | 43,040,574 KRW |
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| 現在の購買力に換算した残高 | 35,308,262 KRW |
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| 手数料控除後の収益率で再計算した残高 | 42,641,654 KRW |
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この例で積み立てる元本は合計36,000,000 KRWです。毎月の金額が家計に合わないときは、想定収益率を高くして帳尻を合わせるのではなく、積立額や期間、目標額を見直して再計算してください。
毎月の積立と運用期間が複利による伸びにどう影響し、手数料やインフレが実質的な価値をどのように押し下げるかを一枚で示します。
これは仕組みを説明するための概念図で、試算結果そのものではありません。金額や差額は、入力した積立額、期間、収益率、税率、手数料率、インフレ率をもとに計算されます。毎月の積立を表す流れが、短期・中期・長期の三つの地点を通って次第に広がる曲線につながります。下向きの二本の補助線は、手数料とインフレが積み重なる影響を表しています。
曲線は、拠出元本と複利による運用益を年ごとに分けて計算する仕組みを表したものです。曲線の高さや間隔が、特定の収益率や金額を示しているわけではありません。
確認しておきたい費用と条件
- 名目残高は将来時点の金額で、実質購買力は入力したインフレ率を使って現在の価値に置き直した金額です。両者を同じものとして扱うと、将来そのお金で買える量を多く見積もるおそれがあります。
- 年間手数料率は、想定収益率から毎年差し引くものとして再計算します。実際の商品では運用管理費用、売買手数料、為替手数料、成功報酬などの計算方法や徴収時期が異なるため、商品資料で確認してください。
- 税率は、利益が出た場合に一度だけ適用する単純な前提です。課税のタイミング、損益通算、非課税枠、口座区分、商品、居住地ごとのルールは扱わないため、実際の税額計算には使えません。
- インフレ率は、運用期間中ずっと同じ割合で続くものとします。実際の物価は年ごとに変わり、家計でよく買う品目の値動きが平均的な物価指標と一致するとは限りません。
- 毎月の積立額は、収益率を反映する前に残高へ加えます。月末入金、積立の休止、臨時の追加投資、途中の引き出しがあると、それぞれの資金を運用する期間が変わります。
- 開始を1年遅らせる比較では、毎月の積立額を変えずに運用期間だけを1年短くします。待っている間に現金を別の場所で保有した場合の利息やインフレは計算に含めません。
シナリオを見るときの確認点
- まず、毎月の積立額を出しても生活費や予備資金に無理がないかを確認します。そのうえで、下振れのケースでも同じ年数を続けられるかを見ます。家計に合わない積立額を高い想定収益率で補っても、続けやすさは判断できません。
- 基準の1行だけでなく、下振れ・基準・上振れの差を確認します。差が大きいほど最終残高は収益率の前提に左右されやすいため、目標に余裕を持たせるか、積立額や期間を変えて再計算します。
- 1年後に始めるケースは、開始を遅らせた場合の差を示すだけです。無理な金額ですぐ始めることを勧めるものではありません。先に家計に合う積立額を決め、その金額のまま開始時期を比べてください。
名目残高・実質購買力・手数料込みの残高を比べる
基準例の税引後名目残高に対して、インフレ率2%で現在の購買力に換算した場合と、年間手数料0.3%を収益率から差し引いて再計算した場合を別々に示します。インフレと手数料は意味が異なるため、一つの控除額にはまとめません。
基準例にインフレ率または手数料率を反映した税引後残高| 比較基準 | 税引後の比較残高 (KRW) | 税引後名目残高との差 (KRW) |
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| 税引後の名目残高 | 217,560,625 KRW | 0 KRW |
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| インフレ調整後の購買力 | 146,412,064 KRW | 71,148,561 KRW |
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| 手数料を見込んだ残高 | 210,266,435 KRW | 7,294,190 KRW |
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表では1KRW単位に丸めて表示していますが、内部の計算には丸める前の値を使います。特定の商品にかかる費用や税務ルールを示すものではありません。
今始める場合と1年後に始める場合を比べる
初期投資額、毎月の積立額、収益率、税率はそのままに、積立期間だけを20年から19年へ短くします。開始時期の違いだけを見る比較で、最初の1年間の現金を別の方法で運用した場合は含みません。
基準例の開始時期による比較| 開始時期 | 積立期間 (年) | 拠出元本の合計 (KRW) | 税引後名目残高 (KRW) | 今始める場合との差 (KRW) |
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| 今始める | 20年 | 130,000,000 KRW | 217,560,625 KRW | 0 KRW |
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| 1年後に始める | 19年 | 124,000,000 KRW | 202,060,231 KRW | 15,500,395 KRW |
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1年後に始めた場合の差は15,500,395 KRWです。12か月分の積立がなくなることと、その資金を運用できる期間が短くなることの両方が反映されています。
収益率を下振れ・基準・上振れの3通りで比べる
基準の年間5%から2ポイント下げた場合、基準のままの場合、2ポイント上げた場合を、積立額・期間・税率を変えずに計算します。上振れの行は目標や予測ではなく、収益率を変えたときの差を見るための比較です。
基準例の収益率シナリオ別の税引後名目残高| シナリオ | 想定年間収益率 (%) | 税引後名目残高 (KRW) |
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| 下振れ | 3% | 174,642,512 KRW |
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| 基準 | 5% | 217,560,625 KRW |
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| 上振れ | 7% | 275,825,094 KRW |
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3つのケースはいずれも、毎年同じ収益率が続くという単純な前提です。年ごとの値動き、積立の中断、途中の引き出しは含みません。
よくある間違い
- 想定年間収益率が、毎年確実に続く利率だと思い込む
- 将来の名目残高と、インフレ調整後の購買力を同じ金額として扱う
- 入力した年間手数料率に、実際の商品のすべての費用が含まれると考える
- 表示通貨を変えれば、その国の税制も自動で反映されると思う
- シミュレーターの積立タイミングと、実際の入金日との違いを確認しない
- 下振れや積立を休む可能性を見ず、基準ケースだけで計画を立てる
よくある質問
初期値の税率15.4%は、誰にでも当てはまりますか?
いいえ。比較を始めるための、変更可能な学習用の前提です。実際の税率や課税方法は居住地、口座、商品、利益を確定する時期によって変わるため、税務当局の最新案内と口座資料を確認してください。
年間手数料は、基準の結果から自動で差し引かれますか?
基準の税引後残高とは別に、想定収益率から年間手数料率を引いて同じ条件で再計算します。実際の商品では、費用を計算する基準や徴収する時期が異なる場合があります。
毎月の積立は、月初と月末のどちらで計算しますか?
各月の収益率を反映する前に積立額を加えます。月末入金、不規則な入金、積立の休止、途中の引き出しがある場合は、試算結果も変わります。
上振れケースの収益率を目標にしてもよいですか?
上振れの行は、入力した基準収益率より2ポイント高い場合との差を見るためのものです。実現する確率や、その前提が自分に合うかどうかを示すものではありません。
1年後に始める場合の差には、何が含まれますか?
初期投資額と毎月の積立額を変えず、運用期間だけを1年短くした結果との差です。待っている間の現金を別に運用した場合の利息やインフレは含みません。
この試算に含まれるもの・含まれないもの
- 米国証券取引委員会のInvestor.govが提供する複利計算機は、初期投資額、毎月の積立額、期間、収益率、複利計算の頻度によって資金の増え方が変わる仕組みを学ぶための資料です。
- 金融庁の「資産形成の基本」は、長期・積立・分散投資の考え方を説明しています。二つの公式資料は学習の根拠であり、国ごとの税務上の取扱いを示すものではありません。初期値の15.4%は変更できる単純な仮定です。
- 表示される金額は、画面に示した入力値と計算順序に基づく試算です。毎月の積立額を残高へ加え、利益がプラスの場合だけ単純な税率を反映します。手数料、インフレ、開始時期、収益率の違いは、同じ条件を使って個別に比較します。
- このシミュレーターは、特定の国の税制、金融商品の収益率、将来のインフレ率を前提にしていません。実際に判断する際は、利用する口座や商品の最新の費用資料、居住地を管轄する税務当局の案内、自分の積立履歴をそれぞれ確認してください。